ANAマイレージクラブには、いわゆる「上級会員」と呼ばれる、一般会員とは違うステータスがあります。
上級会員は、ANAをたくさん利用しているお客様に与えられる特別なステータスで、年に数回フライトした程度では辿り着けるものではありません。
例え年会費88,000円もする「ANA VISAプラチナ プレミアムカード」を持っていたとしても、インビテーションされるものでもありません。
選ばれし上級会員、すなわち「ANAプレミアムメンバー」には、一般メンバーは受ける事が出来ない特別なサービスが用意されています。
本記事ではANAプレミアムメンバーについて解説していきます。

私も2021年プレミアムメンバーになりました!



憧れのANAプレミアムメンバー

上級会員であるプレミアムメンバーの中でも、「ダイヤモンド」「プラチナ」「ブロンズ」という3つのステータスがあります。
最上位がダイアモンド会員で、それぞれのステータスによって特典が違います。今回ご紹介するのは、主に陸マイラーとの関連性が高い、真ん中の「プラチナメンバー」の特典についてご紹介します。(関連性の理由は後述します)
徹底的に快適な旅を
プレミアムメンバーになると、いつもの旅行が一段とグレードアップします。移動そのものが楽しい旅行の一部になるはずです。


ANAラウンジ利用が可能
空港にあるラウンジは、クレジットカード会社が共同で運営しているラウンジと、航空会社が直接運営している特別なラウンジがあります。プレミアムメンバーはANAが運営している「ANA LOUNGE」を利用する事ができます。(ANA SUITE LOUNGEが利用できるのはダイヤモンドメンバーのみです)
ANA LOUNGEは、メンバーしか入れない特別な空間で、カードラウンジよりも座席数も多く、混雑していて座れないという事はありません。
その上、ドリンクはソフトドリンクの他、アルコールもフリー。旅行当日、少し早めに空港について、生ビールでまずは一杯というような事も可能です。それ以外にも焼酎、ウイスキー、那覇空港には泡盛まであります。お酒好きな方には出発前からテンション上がりますよね。
座席クラスのアップグレード
ANAでは飛行機の搭乗によって、フライトマイルとは別に「プレミアムポイント」が付与されますが、1年間(1月~12月)に獲得したプレミアムポイント数に応じて、プレミアムメンバー特典として「アップグレードポイント」がプレゼントされます。
飛行機に搭乗すれば会員なら誰でもプレミアムポイントは貰えますが、ポイントに応じた特典(アップグレードポイント)が貰えるのはプレミアムメンバーだけです。
付与されるアップグレードポイントは以下の通りです。


アップグレードポイントには、「座席クラスのアップグレード」「ラウンジの利用」「SKYコインとの交換」の3つの使い道があります。
一番おすすめな使い道はやはり「座席のアップグレード」です。空席があればという条件付きですが、わずか4ポイントで、豪華な機内食、アルコールを含む飲み物が飲み放題のプレミアクラスに乗れるのはかなり嬉しいです。

一度プレミアクラスに乗ると、忘れなれなくなって、毎回プレミアムクラスに乗りたくなってしまうところが難点ですね。


アップグレードポイントには1年間という有効期限があり、未使用のポイントは翌年に持ち越せません。1年以内に使い切る必要があります。
プレミアムメンバー専用サービスデスク
その名の通り、専用のお問い合わせ電話窓口があります。ANAに限らず、コールセンターへの電話はなかなか繋がらなくて、急用の時はやきもきするものですが、そんなストレスからは解放されるでしょう。
私は普段はお世話になる事はありませんが、いざという時の保険として考えています。またHPで分かりやすく情報提供してくれるものの、マイレージのルールはとても複雑なので、どうしても分からない時に頼った事があります。とても丁寧に対応して下さってくれるので、恐縮してしまう程です。
手続きも快適に
飛行機への搭乗は他の乗り物に比べ、手続きが多いですよね。特性上仕方ないにしろ、楽しい旅行中の貴重な時間が浪費してしまう事もったいないです。プレミアムメンバーならそんな煩わしさを最小限にしてくれるサービスがあります。
優先チェックインで時間を有効活用
プレミアムメンバーには専用のチェックインカウンター(ANA PREMIUM CHECK-IN)が利用できます。お盆、年末年始など一般カウンターでは長蛇の列が並んでいる時でも、専用レーンで搭乗手続きが完了します。
ANA PREMIUM CHECK-INが利用できる空港は、羽田空港、成田空港、新千歳空港、伊丹空港、関西空港、神戸空港、名古屋(中部)空港、福岡空港、那覇空港、仙台空港、小松空港、岡山空港、広島空港、松山空港、熊本空港、宮崎空港、鹿児島空港です。

左記の4空港では、プレミアムメンバー専用の保安検査場も用意されています。(那覇空港にもありますが、ANA PREMIUM CHECK-IN内ではありません)
専用チェックインから、専用保安検査場、搭乗口までの導線が非常に短く、かなりの時間短縮が見込まれます。極端な話、搭乗開始時間ギリギリでも間に合ってしまいます。
またラウンジにも直結していますので、出発前の時間をゆったり有効に活用することができます。

私は早めに行き、ラウンジで生ビールを飲むのが好きです。
手荷物受け取りの優先
ANA PREMIUM CHECK-INで預けた荷物は「優先タグ」が貼られ、到着空港で真っ先に出てきます。例えチェックインが一番最後でも、到着後は一番早く手荷物を受け取れるわけです。
空港に着いてすぐに観光に行きたい時とか、帰着の時は疲れて早く帰りたい時などには非常にありがたいサービスです。
先行予約ができる
マイルは特典航空券に交換できて、無料で飛行機に乗れるところが最大のメリットですが、残念ながら特典航空券の座席は限られています。特にハイシーズン、人気路線などは当然ながらライバルは多く、取り合いになります。
プレミアメンバーの場合、一般会員より早く予約する事が可能です。特典航空券は年2回(1月と8月)設定されるダイヤ期間で一斉に販売予約が開始します。

上記の場合、10月~3月のダイヤ期間の特典航空券、いっしょにマイル割が8月に一斉に発売されます。販売予約スケジュールは以下の通りです。
対象 | 販売日 | 時間 |
ダイヤモンドサービスメンバー | 2021年8月29日(日) | 9:30 |
上記以外のプレミアムメンバー | 2021年8月29日(日) | 11:00 |
ANAカード会員 | 2021年8月30日(月) | 13:00 |
一般 | 2021年8月31日(火) | 15:00 |
一般販売より2日ほど早いですね。ライバルが減ればそれだけ予約できる確率は上がります。
- 国内線座席指定の優先
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申し込み時に希望の座席が取れなかった場合でも、搭乗日2日前の0:00に、指定できる座席が追加されます。この権利は一般搭乗客が1日前、ANAカード保有者は2日前の12:00からですから、希望する座席を選べる確率は段違いに上がります。
※ただし、満席または満席に近い便では、座席が追加されない場合もあり。
- 手荷物許容量の優待
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【国内線の場】
無料手荷物許容量が+20kgになります。
【国際線の場合】
無料手荷物許容量が+1個無料になります。
- 優先搭乗の案内
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国内線および国際線全路線において、搭乗クラスにかかわらず、優先して搭乗することができます。優先搭乗には手荷物の収納場所を確保したり、窓側席にスムーズに座れたりなどのメリットがあります。
- 空港での空席待ちの優先
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出発当日の空港において、希望の便や希望クラスの座席が満席の場合、空席待ちの呼び出しが一般搭乗客よりも優先されます。
- フライトボーナスマイル
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搭乗後に通常のフライトマイルに加えて加算されるボーナスマイルの付与率が上がります。
ANAプレミアムメンバーになるには?

プレミアムメンバーになるための唯一の方法は「飛行機にたくさん搭乗すること」これに尽きます。陸マイラーが目指すゴールはズバリ50,000プレミアムポイントで手に入る「プラチナステータス」です。
なぜならプラチナステータスになれば「SFC(スーパーフライヤーズ)」の申請資格を得られるからなのです。
SFCは半永久資格
実はプレミアムメンバー(ブロンズ、プラチナ、ダイヤモンド)のステータスは1年限りなのです。プラチナステータスを取得しても、翌年50,000ポイント以上獲得しないと、ステータスは失効してしまいます。
プレミアムメンバーという通り、本来は限られた人のみのものです。経済的、時間的に余裕がある人でない限り、ステータスのキープするのは難しいでしょう。
しかしSFC(スーパーフライヤーズ)会員になると、カードを退会しない限り、ポイントを獲得する事なく「プラチナステータスと同等」のサービスを受けられるのです。
つまり、本来は毎年飛行機に乗り続け、ポイントを獲得し続けなければ維持できないステータスが、一度プラチナステータスの資格を得て、SFC会員としてカード年会費を払い続けるだけで良いのです。(ダイヤモンドステータスにこの仕組みはありません)


プラチナステータス取得前に上記左側のゴールドカードが、ステータス取得後に申請すると上記右側のSFCカードに変わります。因みにクレジットカード番号は変わりません。
取得するためには、それなりに時間も費用も掛かりますが、一度取得したらずっとプラチナステータスと同等のサービスが受けられる、一生モノと言えるSFCカード。あなたも取得してみませんか。
次回記事は

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